12月31日 23時45分〜
 除夜の鐘撞き始め
1月元旦 0:00〜
 修正会法要
1月 2日 10:00〜
 修正会法要
1月 3日 10:00〜
 修正会法要
1月24日 13:00〜
 初不動柴燈
   護摩祈祷法要

平成26年
■ 「明けましておめでとうございます。」――平成26年元旦 平成26年1月8日
■ 「2月15日はお釈迦様の涅槃会」――平成26年2月 平成26年2月5日
■ 「春彼岸」を迎えて――平成26年3月 平成26年3月4日
■ 「陽春を迎えて」――平成26年4月 平成26年4月1日
■「花祭り髪納め法要」と「花祭り和讃」――平成26年5月3日 平成26年5月8日
■私のカナダ紀行――平成26年6月5日 平成26年6月9日
■「七月は施餓鬼会の季節」――平成26年7月 平成26年7月9日
■「お盆の季節」――平成26年8月 平成26年8月5日
■秋彼岸の訪れ――平成26年9月 平成26年9月8日
■十月に思うこと――平成26年10月 平成26年10月6日
■「10月から11月へ思う事」…付「十夜法要ご案内」――平成26年11月 平成26年11月10日
■「ここ一年の思い(新年のご案内)」――平成26年12月 平成26年12月9日

平成28年
◆平成28年のよもやま話
平成27年
◆平成27年のよもやま話
平成25年
◆平成25年のよもやま話
平成24年
◆平成24年のよもやま話
平成23年
◆平成23年のよもやま話
平成22年
◆平成22年のよもやま話
平成21年
◆平成21年のよもやま話
平成20年
◆平成20年のよもやま話
平成19年
◆平成19年のよもやま話
平成18年
◆平成18年のよもやま話
平成17年
◆平成17年のよもやま話

■ 「明けましておめでとうございます。」――平成26年元旦

 明けましておめでとうございます。平成26年度甲午年(きのえうまどし)と年が改まりました。
初春を寿ぎ、皆々様の御健康とご多幸をお祈り申し上げます。
昨年末は例年より冷え込んで、皆様はお正月迎えの準備に苦労なさったのではないでしょうか。晴
天の元日とはいえませんが、穏やかな初春を迎えることが出来て、本当に有り難いことです。

 大晦日からお正月の元旦にかけての圓満寺は大晦日除夜の鐘法要と、年があらたまり引き続い
て修正会(しゅしょうえ)法要で初詣の皆様をお迎えいたしました。初詣で参拝された皆様には甘酒
や癌封じの笹酒を御接待して暖まって戴き、授与品の破魔矢や飾り紙を喜んでお持ち帰りいただき
ました。
 でも毎年お正月迎えを繰り返していますが、そもそもお正月とは何でしょうか?一般的には、1月
1日を「元旦」、1月1日から1月3日を「三が日」、1月1日〜15日までを「松の内」、1月15日の「小
正月」までをさし、その間さまざまなお正月行事が行われます。また1月を「睦月(むつき)」と称する
のもお正月に一家揃って睦みあうさまを表した別称とされています。

 昔から、元旦には「年神(としがみ)様」と言う新年の神様が、1年の幸福をもたらすため、各家庭に
降臨すると伝えられてまいりました。年神さまは祖霊神(各家々のご先祖さま)であり、田の神、山の
神でもある為、子孫繁栄や五穀豊穣に深く関わり、人々に健康や幸福を授けるとされていて、「お正
月様」「歳徳神(としとくしん)」とも称されています。
 年神さまは初日の出と共に山々から各家に門松を目印として降臨され、聖なる場所である床の間
のしめ飾りや鏡餅を依り代として鎮座されて、ご家族に新年の寿ぎや福をもたらして下さいます。鏡
餅やおせち料理は年神様へのお供え物、お雑煮やおせち料理は年神様と共に食事をする(神人共
食)との意味合いを持つとされています。おせち料理やお雑煮を食べるのに使う祝箸は両端が細く
なっている。これは一方で歳神様が食べられるからである。
 このように歳神様と家族とで一緒に食事をして睦みあう… 日本の神様は一神教のように天地を創
造した超越神ではなく、子孫の家に上がりこんで饗応を受ける、気さくで親しみやすい存在であると
されています。

 1月11日には、歳神様にお供えした鏡餅を下して,雑煮やお汁粉にして食べる…これを「鏡開き」
と言います。歳神様が宿っている鏡餅に刃物を入れるのは忌むべきことなので、手や木槌を使って
割る。「割る」「切る」は縁起の悪い言葉なので、「開く」を使い「鏡開き」と言い換えるとの由来が残っ
ています。
 また1月1日から15日までを「松の内」これは松に宿った歳神さまが家にいらっしゃるから…
1月15日を「小正月」と呼ぶのは、古来新年の最初の満月の日を「小正月」と呼んだそうで、この日
の朝には身体の邪気を払うための「小豆粥」を食す習慣がありました。この日の前後には「左義長」
または「どんど焼き」と呼ばれる火祭りが行われます。お正月に飾った門松やしめ飾りを、神社や寺
院の境内に持ち寄って燃やす。歳神様は、その煙に乗って天上界に帰っていく…以上が正月行事
の由来でありました。
 お正月に降臨する歳神様は一家の守護神であり、豊饒の神でありました。歳神様を迎え共に過ご
し睦みあう事で日本人は新たな一年に向かうエネルギーを得ていたのです。

 圓満寺では新たな1年を迎え、1月26日には皆様方の厄除け・福寿延命・家門長久を祈願して初
不動柴灯護摩祈祷法要を相務めます。皆様方お不動様の護摩の火で身も心も清らかに、新たなエ
ネルギーを頂戴してください。

合掌

平成26年1月8日

■「2月15日はお釈迦様の涅槃会」――平成26年2月

 あっと言う間に2月を迎えました。昔からの俗説に「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」と言うそ
うですが、本当に月日はあっと言う間に過ぎ去ってしまいます。
 2月は「如月(きさらぎ)」…「着更着(きさらぎ)」とも表現されるように着衣にもう1枚重ね着をしたく
なるような寒さが続きますが、その中で我々仏教徒は「2月15日釈迦涅槃会(しゃかねはんえ)」を迎
えます。

 日本での釈迦涅槃会は約2400年前旧暦2月15日に入滅されたお釈迦様のご遺徳をしのび、開
祖への供養と共に、仏教の原点に返り、お釈迦様の教えを学び直す一日でありました。
 お釈迦様は北インドの地に生まれ、35歳で悟りを開いた後約45年間、布教と救済の旅を続けられ
ました。80歳の老齢を迎えられたお釈迦様は死期の近いことを予感され、生まれ故郷のルンビニに
向かって北上し、村々で伝道しながら、クシナガラに到着されました。その地で鍛冶屋のチュンダから
の供養を受けられましたが、その後激しく体調を崩されました。お詫びをするチュンダを慰め、侍者で
多聞第一と呼ばれた阿難尊者(あなんそんじゃ)問いに対して、最後の説法をお説きになりました。

 弟子たちよ、お前たちは各々自らを灯火(ともしび)とし、自らを拠りどころとせよ、他を頼りとしては
ならない、この法を灯火とし拠りどころとせよ、他の教えを拠りどころとしてはならない。
自灯明、法灯明の教えであります。

「自灯明」 自己の真の灯明(ともしび)は正覚(しょうかく)の知恵、慈悲心であります。闇夜を照らす
灯火(ともしび)であり依り拠であります。

「法灯明」 法とは正覚の真理・道理であります。この法に帰依することにより、一切の我欲我執を離
れ安心して生きる
ことができます。

「正覚の真理」とは
  諸行無常(しょぎょうむじょう) …かたちあるものが移りゆくは、はじめの真理なり
  諸法無我(しょほうむが) …この世に有る者は、一人にあらず 次の真理なり
  涅槃寂滅(ねはんじゃくめつ) …おのれなき者にやすらいあり 終わりの真理なり

汝(なんじ)たちよ、我が終わりは目前に逼(せま)れり、されど徒(いたずら)に悲しむことをやめよ。
我が壊身(えしん)(死体)を見るものは我を見るに非ず、正法(しょうほう)に目覚めるものこそ。
常に吾(われ)を見るものなり、我永久(とわ)の涅槃に入らんとす。これ最後の教えなり。

 説き終わられたお釈迦様は、沙羅双樹のもと満月冴える夜、北面に頭を置き脇を下にして静かに
涅槃に入られました。弟子たちをはじめ、国王から庶民、貴賤を問わず全ての人々、動物に至るまで
お釈迦様の入滅を悲しみました。涅槃図はその有様を描いています。


西行法師がお釈迦様の跡を慕って詠んだ歌が伝えられています。
 「願わくば 花のもとにて春死なん その如月の望月のころ」

 よそからのご紹介ですが、涅槃の頃は、釈迦涅槃図を思い浮かべ、最後に残された教えを思い心
洗われる思いです。皆様も共にお釈迦様に感謝のまことを捧げましょう。






合掌

平成26年2月5日

■「春彼岸」を迎えて――平成26年3月

 季節外れの大雪に日本列島が襲われてからようやく2週間たちましたが、予想もしない大雪被害
に見舞われた農家の方々や、交通遮断で不自由な目に遭われた皆様、大雪でその他の被害に遭
われた方々にお見舞いを申し上げます。東日本大震災以来改めて感じることですが、地震も絶え
間なく起こり、集中豪雨や竜巻被害、近い将来日本に見舞ってくる東南海地震やそれに伴う津波の
襲来など、心の休まる暇もなくなりそうで、予想の就かない不安におそわれますね。

我々仏教徒は
至心発願(ししんほつがん)  天長地久(てんちょうちきゅう)  即身成仏(そくしんじょうぶつ)  密巖国土(みつごんこくど)  風雨順時(ふううじゅんじ)  五穀豊穣(ごこくぶじょう)  万邦協和(ばんぽうきょうわ)  諸人快楽(しょにんけらく)
 乃至法界(ないしほうかい)  平等利益(びょうどうりやく)
と祈願文でお唱えしますが、これは「天も大地もとこしえに揺るぎなく、人間は仏の教えに目覚めて
心安らかに、慈悲の心で助け合う安らぎの社会を造り、また自然の恵みも豊かで食べ物は豊かに
実り、人間界も生きとし生けるものも心地よく過ごし、おしなべて宇宙界は平等で豊かに利益をうけ
ることができますように」との祈りをこめて、日々み仏にお願いを申し上げます。
 これは、本当に今の日本人の切なる願いですが、その願いが実現できるよう私たちも自分の心を
整え精進しなければなりません。

 ようやく冬の寒さが和らぎかけたころ「春彼岸」が巡って参ります。
彼岸は「二十四節気」とは別の「雑節」の一つで二十四節気の春分・秋分を中日として、その前後3
日を合せた7日間を呼びます。また国民の祝日を定めた法律では春分を「自然をたたえ、生物をい
つくしむ日」 秋分を「祖先を敬い亡くなった人を偲ぶ日」とありますが、彼岸の7日間のせめて1日
でも、多忙で喧騒にあふれた日常を離れ、ご先祖様と向き合い自分の心を整える一日としようでは
ありませんか。

 私たちの日常は目に見える世界、確実に手に入れる物を尊しとしているように感じられますが、私
たちの手にしている自分の命は、自分たちが作り上げ、現在生きている訳ではありません。
 それは永遠なる命の繋がり…いわばご先祖さまからの命の相続により今生きている自分の存在
があるのではないでしょうか?
 しかしながら、現在の日本の風潮は「ご先祖さまはどうでもよい、自分たちが心地よければよい。」
と言う方向に傾いているように思えてなりません。…目には見えないけれども確実に存在するもの
がある。目に見えないけれども確実に恐れかしこまないといけない大切な存在があると、読者の皆
様の御心においていただきたいとおもいます。

 2014年の春彼岸は3月21日の春分の日を挟んだ7日間です。彼岸の7日間の間にお墓参りを
してご先祖様への感謝を申し上げ、元気で暮らしていることを報告いたしましょう。出来れば彼岸会
法要に参列してお塔婆供養を行いましょう。お塔婆はご先祖様のお浄土での平安を祈るメッセージ
です。お塔婆供養をしてお墓参りをしたらご先祖様はさらに喜んで下さることでしょう。

 圓満寺では3月8日〜22日まで春彼岸参りでお檀家の皆様のご自宅にお参りさせていただきま
す。どうぞ御仏壇を清め、ご先祖様へのお供物やお精進の御膳をととのえて心静かにおまちくださ
いませ。
また仏事に関するご相談やご依頼がありましたら、お参りのお坊様にお声かけくださいね。
どうぞよろしくお願い申し上げます。





合掌

平成26年3月4日

■「陽春を迎えて」――平成26年4月

 春彼岸のお詣りを終えて、あっと言う間に4月を迎えました。今年は3月も冷え込む日々が多く、な
かなか冬衣装が手放せなかったのですが、突如として「今日から春!!!」と言う感じで、いきなり
陽春の景色が訪れてまいりました。やっぱり春の訪れは嬉しいですねえ…。
 圓満寺では早咲きの桜が春の日差しにほころんで一度に花盛りとなりました。でも雨模様の曇天
も多く「花に嵐」とならないよう、ゆっくりとお花見が楽しめるよう祈るばかりです。




 扨「圓満寺のよもやま話」は10年目に入り、私は何だか息切れがしてきました。毎月お話する話題
がとぼしくなり、いつも同じようなことを書いているなあ??と思いつつ、でもご覧いただいている読者
の皆様がいらっしゃるのに励まされて、何とか続けていこうと思っています。もし突然失速して続けら
れなくなったら、ごめんなさいね。また、取り留めもないお話になるかもしれませんが、どうぞご容赦
下さい。
 昨年度の秋の叙勲では、住職が永年民生委員を務めさせて頂いたご褒美に瑞宝単光章を頂戴し、
まことにありがたいことでした。昨年夏にいきなり脳梗塞を患ってどうにか完治したところで、本当に
幸運だったと喜んでいます。また圓満寺も昭和60年度に本堂庫裏を新築してから滿30年…改築の
時期を迎えています。また住職交代も行わなければと、何となく心せわしいここ数年になりそうです。

…と、言うような圓満寺の現状ですが、私の3月の日程をお話しますと、8日に琵琶湖の北端・余呉
湖の近くに住んでいる住職の妹宅をお見舞いで訪れて、帰りには奈良の東大寺修二会(お水取り)
の行事の講義とお水取りの拝観に参加してきました。ところが8日はすこぶる寒くて、大津を過ぎる
と徐々に銀世界― つくづく琵琶湖は北やなあ…と感じました。妹は今年の冬は雪が少ないよ〜と
のことでしたが、やっぱり播磨は有り難いなあと感じました。
 奈良に入ると日差しは暖かく、東大寺ミュージアムに到着しました。奈良女子大の武藤先生の懇切
丁寧な説明を受け5時くらいから二月堂に移動…お松明(たいまつ)の行事の始まるのを待ちました。

 二月堂の修二会(しゅにえ)は十一面悔過法要(じゅういちめんけかほうよう)→精進潔斎(しょうじん
けっさい)した11名の僧侶が、世の人々に代わり、本尊さま(十一面観音)に日ごろの煩悩から生じ
る罪の許しを乞い、除災招福を祈って、一日に六度の修法を行う連日の行事とされています。
 この行事の始まりは天平勝宝4年{752}大仏開眼の年に良弁僧正の高弟実忠和尚が創始したと
いわれています。

 伝承によれば、その昔実忠和尚が、笠置山の龍が住む洞窟にはいり北へ一里、弥勒菩薩(みろく
ぼさつ)が居ます兜率(とそつ)天に到る。兜率天内院(とそつてんないいん)には49棟の摩尼宝殿(ま
にほうでん)が立ち並び、その中の常念観音院(じょうねんかんのんいん)では菩薩たちにより十一
面悔過(じゅういちめんけか)法要が勤められていた。この天上界(てんじょうかい)の修法(しゅほう)
を拝した実忠和尚がこの修法を何とか人間界でも務め、先祖供養・衆生済度(しゅじょうさいど)、国
家安泰を願いたいと強く念じ、始めた法要とつたえられています。

 更に伝説によれば、実忠和尚は、十一面悔過法要実現の為に生身(なまみ)の観音菩薩の招来を
祈願し、摂津難波津(せっつなにわつ)で、南方補陀洛山(ふだらくさん)に向かって香華(こうげ)を備
えて心を籠めて勧請(かんじょう)し、閼伽折敷(あかおしき)(小さな四角い白木のうつわ)を補陀落山
に向かって海にながされた。日夜祈願をこめて百日目、生身の観音様が折敷に乗って難波津の実
忠和尚のもとに姿を現されたとつたえられています。

 どうでしょうか、伝説の観音様が修二会法要の本尊様でしょうか???とにかく天上界の法要を人
間界で行うため編み出された「走りの行道」、悔過法要の守護の為、天部(てんぶ)の仏や日本国の
神祇(じんぎ)を招き、法要成満(ほうようじょうまん)のご加護を願う…色々な祈願をこめ、顕教、密教
や修験道、神道、民俗行事、外来宗教の一部まで取り込んだ壮大な法要として現在まで絶えること
なく伝えられています。結願近くなった12日には「籠松明(かごたいまつ)」「お水取り」が行われ、多
数の参拝者が訪れます。
 お水取りは本尊にお供えする香水を二月堂下の若狭井(わかさい)からくみ取る行事ですが、由来
は悔過法要の行事中、行法(ぎょうぼう)に日本国中の神々を招き神名帳(じんめいちょう)に記録した
時、若狭の国折敷(おにゅう)明神が釣りをしていて遅参し、お詫びのために二月堂のそばに香水を
献上する旨を示されると黒白二羽の鵜(う)が岩の中から飛び出し、そのあとからこの上なく美味しい
清水が湧き出て、お水取りの井戸として現在につたえられています。

 また修二会終盤にはダッタンの荒行と呼ばれる荒行が行われます。兜率天から降臨した水天と火
天たちが互いにせめぎ合うとのことで、11名の練行僧(れんぎょうそう)が堂内で火花を散らした韃靼
松明(だったんたいまつ)を引きずりながら、本尊の居ます須弥壇(しゅみだん)をめぐると言う想像す
るだけでも荒っぽい大変な行事で、まさに火と水の行事との謂われもふさわしく、新春を迎えて悪霊
退散(あくりょうたいさん)を願う意味合いもあるとの解説もさぞかしと、しのぶことができました。

   

 凄いですねえ…本当に感動してしまいました。まさに宗教行事は日本の文化を背負っているので
はないか?日本人は明治のころに国家神道に極端に走り、敗戦とともに仏教も神道も片隅に追い
やってしまいました。もっと伝統や文化を国民として大切にする必要があるのではないか?もっと昔
からつたわる宗教にも目を向けるべきではないかと強く思いました。

 私は「南無の会」と言う御詠歌を通じて仏様と親しんでいただく小さな会をもよおしています。この
会に来ていただいている時は素直な心、柔らかい心で、日常からちょっと目を離し、宇宙の中での自
分の立ち位置とか、過去・現在・未来の命の繋がり、人間世界も含めて生きとし生ける者とのつなが
りとかをちょっと感じてもらう小休憩の時間と感じてほしいと願っています。とは言いながら楽しく罪
のないおしゃべりの時間を過ごすのが殆どですが…。

 私この度は日本の文化に感動しています。とても寒くて風邪をひいてしまいましたが…。読者の皆
様もお水取り東大寺修二会法要も含めて、一杯色々な行事に参加して、日本の宗教や文化に目を
向けて下されば嬉しいです。

合掌

平成26年4月1日

■「花祭り髪納め法要」と「花祭り和讃」――平成26年5月3日

 境内が、桜と牡丹に彩られた4月が過ぎ去って、瑞々しい若葉とつつじの季節となりました。丁度圓
満寺は5月5日の『花祭り・髪納め法要』を迎えます。

   


 「花祭り」は、遥か昔にインドから伝来した仏教の始祖であり、私たちに常に「安らぎ」を与え続けて
戴くお釈迦様の誕生をお祝いし、白象に乗った花御堂にご生誕のお姿のお釈迦様をお祀りして、甘
茶を注ぎ誕生をお祝いする行事で、「仏生会(ぶっしょうえ)」や「灌佛会(かんぶつえ)」ともよばれてい
ます。甘茶は甘露(かんろ)に由来する一種の神秘的な霊水と考えられ、伝承によれば甘露が天から
降れば苦が滅せられ、幸せが訪れるとされています。御参詣の皆様にはご一家の息災延命の功徳
をお届けするため、甘茶をお持ち帰りいただきます。

 「花祭り」と合わせて行う髪納め法要は、「卯月八日法要(うづきようかほうよう)」「花はじめ法要」と
も称され、民間では卯月八日の「花祭り」は夏のはじめの「祖霊祭」でありました。大阪・兵庫・岡山・
和歌山の各地では山に登り、山つつじなどの花を摘み竿に高く掲げた「天道花」を庭先に立てる風
習が残っています。山に入り、花を依り代として、ご先祖の靈である山の神を里に招きいれ、農耕の
守り神となっていただくという日本古来の祖霊信仰の表れとされています。
 私共は、最近亡くなられた新仏様の慰霊回向と共に、遺髪を供養し、少しでも早く各家のご先祖さ
まと同化して、お家にそれぞれお祀りされている御仏様と共に力強い守り本尊さまとなって戴くよう、
御供養申し上げています。

 圓満寺の花祭り髪納め法要は、とても華やかで有り難い法要とご参拝の皆様に好評ですが、法
要の中でお唱えされるご詠歌がとても好評で、「涙が出るほど有り難い」「御詠歌をきいて、亡くなっ
た新仏が成仏できる気がする。」とのお声を寄せて頂いています。
 お唱えされているのは「山本文昭先生」神戸市西区「最明寺」さまのご住職です。お唱えされるご
詠歌は「花祭り和讃」と言いますが、歌詩をご紹介します。

   ルンビニ園にかんばしく          無憂華(むゆうげ)開く春八日
   生まれ給いし聖(ひじり)こそ    救いのみおや釈迦世尊

   生きとし生けるもののため       幾千代(いくちよ)かけて変りなく
   導き給うおん慈悲の              法(のり)の道こそとうとけれ

   甘露のあめに なぞらえて      あま茶のゆあみ ささげつつ
   慕う我らの 花まつり              祝う我らの 花まつり

 ※無憂華はお浄土に咲く花とされています。

   

   


合掌

平成26年5月8日

■私のカナダ紀行――平成26年6月5日

 6月の「よもやま話」は例年「庚申大祭・大般若経六百巻転読法要」のご案内をするのですが、私
のささやかな「カナダ旅行紀行」にお付き合いください。
 私はあまり海外旅行に参加したことがなかったのですが、いなみ野学園のお友達にお誘い戴いて、
おっかな吃驚で参加してまいりました。家族からは迷子になって帰って来られないのではないか?
冷やかし半分、心配半分の中の旅行でした。とにかく出発前まで忙しくて観光場所の確認もままな
らず、旅行準備もそこそこの旅行でしたが、周囲のお友達のおかげで無事にかえってくることができ
ました。
 5月22日〜29日までの日程でしたが、幸い天候にも恵まれて雄大な大自然の風景に感動し、また
親しく出来るお友達が増えたのが、私にとってとても嬉しい収穫です。

 まず「ナイアガラの滝」…22日の18時に成田を出発して、22日17時トロント空港に到着しました。私
にとって日付変更線の不思議!!またカナダは日本の27倍の面積の国土だそうで、時差は6カ所
の標準時にわかれているそうです。トロントからナイアガラフォールズまで道路の周囲は果樹園が
連なり、私達は走り去る風景に目を瞠りました。 扨 ホテルに到着すると、アメリカ滝は本当に目
の前、ゆりかもめが無数に飛び交って素晴らしい眺めでした。カナダ滝は少し離れて、まるでもうも
うと水煙をあげ、滝から雲が沸き立つ様に見受けました。

 翌朝(23日)はナイアガラウオーキング、まず「ナイアガラクルーズ・旧霧の乙女号」でカナダ滝へ
の探検です。今年のカナダは冬が長く、クルーズ開禁は1週間前からだったとか…とても良い出会
いに感謝しました。でもカナダ滝は余りにもスケールが大きく近づくと船が揺れ、水しぶきと風が襲
いかかって、さながら暴風雨に出会っているようなすさまじさでした。カナダ滝は三方からU字形の
ように滝が流れ落ち、その豪壮さ、大自然のエネルギーに神威を覚え、畏怖を感じる程でした。



 24日(3日目)はオリンピックが開催された西海岸バンクーバーへ…カナダ第3番目の人口(220万
人)の大都市、中国系移民が多いそうですが、洋シャクナゲ・トチ・サンザシ・ミモザなどの花が家々
に咲き誇り何と美しい街だろうと感じました。グランビルアイランド(市場)、ギャスタウン(カナダ発祥
の地)スタンレー公園などを訪れましたが、とても美しい港町だなあと言う感想です。


 その翌日(25日・4日目)はバンク−バー港からフェリーに乗り、お向かいのバンクーバー島へ…
ビクトリアと言う町を訪問しました。旧宗主国イギリスのビクトリア女王にちなんで名付けられた町だ
とか、ヨーロッパ風建築の州議事堂にはビクトリア女王の優美に威儀をただした銅像が聳え、カナダ
が英連邦の一員である歴史が偲ばれました。ダウンタウンビクトリア・とても大きな市場で、一杯野
菜や果物があふれ、本当においしそうでお土産に買って帰りたい程でしたが、カナダでの食べ物は
カナダでの消費との事、残念でしたが断念をしました。近くの広場では一輪車を使った曲芸に人だか
りの輪が出来、そこで短いひと時を楽しみました。バスに戻り、花々の咲き乱れている庭園ブッチャ
ートガーデンへ…それは本当に読者の皆様にもお見せしたいような、一日を過ごしたいような、すば
らしい庭園でした。


 余韻を残しながら昼食へ…案内されたレストランではシーフード料理を(カナダの料理は残念なが
ら日本のようではありません)おいしく戴きました。午後からは自由行動、私ともうお一人は馬車でビ
クトリア市内観光とアフタヌーンテイー、残るお友達は街角散策にわかれて時間を過ごしましたが、
私は少し歩き疲れていたので、馬車に乗せてもらって正解だったかなあーと思っています。ホテルで
のアフタヌーンテイーはお腹がいっぱいだったので充分は楽しめませんでした。これは雰囲気のみ
…。以後はフェリーに乗ってバンクーバーへ。

 5日目(26日)は飛行機でカルガリーへ、そして愈々カナデイアンロッキーの中心バンフへ向かって
ヨーホー国立公園観光へ…カナダ太平洋鉄道と殆ど並行した道を走り、スパイラルトンネルや緑溢
れる山林を眺めていると、間もなく氷河を頂いた山々が次々と現れました。溢れる奔流が岩を貫いた
ナチュラルロックブリッジ、また「キッキングホースバレイ」や「エメラルドレイク」では素晴らしいお天
気のおかげで、氷河を頂いた山々がそのまま湖面に鏡のごとく映り、もう一生こういう眺めに出会え
ないのではないか?と思うほどの感動でした。そしてバンフ到着。




 夜があけて6日目(27日)の観光―バスがカナデイアンロッキーの国立公園に入りました。周囲の
山々のはざまには氷河が横たわり、湖はシャーペット状に氷が解けかけ、それがまた美しい…また
「レイク・ルイーズ」・「モレーンレイク」ではバスを降りて凍った湖面を歩きました。すぐ間近に氷河が
眺められます。すぐ足を延ばせば氷河にたどり着きそうな錯覚を覚えます。「レイク・ルイーズ」はビ
クトリア女王の四女「ルイーズ婦人」の名を頂いた美しい氷の湖でした。数カ所の湖を巡ったのちコ
ロムビア大氷原では雪上車に乗り、氷河の上を歩きました。ガイドさんによると氷河の厚さは300メ
ートルもあるとか、お友達とはしゃぎながら、カナダの大自然のスケールの大きさを思いました。カナ
ダの素晴らしさ豊かさを感じながら、日本のまた違った素晴らしさ、豊かさをおもいました。


 その後空中散歩で氷河を眺める、グレイシャースカイウオークに案内されましたが、余り素晴らし
い景色を見た後なので、ちょっと余分だったかなあと思いました。夕食はバンフの素晴らしいホテル
で、少し皆さんでアルコールを頂きながらたのしみました。

 翌日(28日)はカナダでの最終日となりましたが、前日までのような快晴とはならず、雨模様の最
終日でしたが、ゴンドラ観光も霧の合間にロッキーの山々が美しく聳え、なかなか美しい眺めとなり
ました。

 旅程は残り僅かとなり私のささやかな紀行も幕を閉じようと思いますが、普段の自分でない新鮮な
空気を吸ったこと、お友達と親しくなれたこと、素晴らしい大自然に触れて、のびやかな心でいられた
ことetc,…少し疲れたけれど本当にリフレッシュできて有り難い旅行でした。気持ちよく送り出してくれ
た家族にも感謝、感謝です。
 また数少ない海外旅行の経験ですが、シンプルにいつも思う事。こんなに広い地球を自由に移動
する人間はなんてすごいのだろう。でも科学万能を自認?している人間だけれど、あくまでも地球の
生き物の一種類にすぎないんですよね。

 大自然に抱かれ、地球の豊饒の恩恵を受けている私達人間は、視野を広く敬虔な心を忘れずに、
大自然を大切に、大地を大切に、目には見えないけれど存在するなにものかを大切に…を心がけた
いと思いました。またそのような人々の輪が連なったら良いなあと考えています。
 仏様の在すところ、神様のおわすところには目には見えないが、大切なものが感じられます。お寺
の裏方としての私は、素直な心で仏様を感じ、皆様と仏様とのお手引きをお手伝いしたいとかんがえ
ています。
 今月は行事の紹介が出来なかったのですが、どうぞお許しくださいね。

合掌

平成26年6月9日

■「七月は施餓鬼会の季節」――平成26年7月

 平成26年もはや半年が過ぎ去り、七月を迎えました。七月はまた「文月」とも称されますが、小泉
八雲が記した「天の川縁起」によれば、天の川に隔てられ引き裂かれた天上の恋人を讃えた和歌が
いたるところで詠まれたため「文月」と床しい風情の名でよばれているそうです。
 折りしも日本海に隔てられ、北朝鮮にとらわれたままの拉致被害者の皆様が、一日も早く年老い
た肉身の皆様の下に帰還できるよう、日本人として祈るばかりです。私達は、何度も心折れそうにな
りながら望みをつなぎ、帰りを待ちわびているご家族の姿に共感し、心からの応援をしたいものです
ね。
 ここ播磨地方は梅雨入りをしてから、あまり雨に見舞われませんでしたが、梅雨前線の上昇でしば
らくどんよりした雨模様のお天気が続きそうです。しばらくぶりのスコールのような雨で、木々の緑が
鮮やかに紫陽花が滴るような紫色に揺れています。雨上がりにはどんよりした雲を背景に美しい虹
の橋がかかりました。大自然の姿に美しさを感じるのは、やはり心安らぎ、嬉しいことですね。


 さて7月20日は毎年恒例の「大施餓鬼法要」13時30分〜16時30分の予定で相務めます。その時
期までに梅雨明けとなっているよう、祈るばかりです。
 施餓鬼法要は、この世と次の世にわたり、苦しみの世界に墜ちた亡者や、心渇き満たされない思い
で漂う有縁無縁の精霊を供養し救う善根功徳を積み、その功徳が巡り巡って自分たちもおかげを戴
くと言う意味あいだそうですが、具体的には、ご先祖様への供養と併せて餓鬼趣の亡者や無縁仏に
も食事や飲み物を供養して、功徳を積むための大切な行事です。

 真言宗で説明いたしますと、まずご本尊さまは大日如来さま・大日如来さまの御誓願や福徳をそれ
ぞれ受け持たれた、阿しゅく・宝生・弥陀・釈迦の五如来さま、以上の五如来さまが変化された
南無過去宝勝如来(なむかこほうしょうにょらい)・黄色(貪りの心を癒し、無限の福徳に恵まれる)
南無妙色身如来(なむみょうしきしんにょらい)・青色(美しい姿と健康に恵まれる)
南無甘露王如来(なむかんろおうにょらい)(おいしい清らかな水で身も心も潤う)
南無廣博身如来(なむこうばくしんにょらい)・白(喉を広げ、食事を受け入れることができる)
南無離怖畏如来(なむりふいにょらい)・黒か緑(あらゆる恐怖から解放され、また餓鬼の苦しみから離れることができる)
…施餓鬼供養の為変化された五如来さまは、ご本尊さまとして五色の施餓鬼幡を依り代として、施
餓鬼棚に降臨し、ご先祖様への供養と共に、さまよえる霊の苦しみを取り除き、生きとし生ける者を
救ってくださる有り難い行事です。餓鬼趣から救われた亡者には喜びを、私たちには功徳を授けて
下さいます。

 7月20日のお施餓鬼法要は、お盆に先立ち、遠き近きご先祖さまやご縁につながる仏様を思い、
連綿と自分につながった命に感謝して過ごす一日を過ごしていただければいかがでしょうか。
 当日は沢山の皆様にご参拝戴きますので、参拝時間をわけております。
またよろしければお問い合わせください。
   参拝時間  13:30〜14:30  平岡町土山(本土山・緑ヶ丘・東山・土山駅前)
           14:30〜15:30  明石市・神戸市・高砂市・姫路市・その他の地区
           15:30〜16:30  加古川市・播磨町・稲美町

合掌

平成26年7月9日

■「お盆の季節」――平成26年8月

 梅雨明け以来猛烈な暑さの毎日が続いておりますが、「よもやま話」の読者の皆様には、ご健勝
にお過ごしでしょうか?ここ播磨は37℃とかには届いていないとは思いますが、35℃でも結構大変
ですね。私は事務の仕事が忙しく午前1時から2時位まで事務室にいるのですが、就寝しようと2階
に上がっても蒸し暑い空気が満ちていて、今まで扇風機と外気で我慢していたのですが、もうどうし
ようもなくてここ数日エアコン暮らしをしております。

 さて今年もお盆の季節が巡って参りました。お盆は太陰歴(旧暦)の7月15日を中心におこなわれ
る先祖供養の儀式で、先祖の霊があの世から帰ってきて家族と共に楽しいひとときを過ごし、また帰
っていくと言う日本古来の民俗信仰に基づく文化であり、仏教の盂蘭盆会が結びついてできた行事
です。
 では「盂蘭盆会」はどのような意味あいでしょうか?語源は古代インドのサンスクリット語で「ウッラ
ンバーナ」(逆さ吊り)とされていますが、「盂蘭盆会」とはお釈迦様の弟子の目蓮が、餓鬼道におち
て、逆さ吊りのような苦しみにあえぐ母を救うため、お釈迦様の教えに従い僧侶に食べ物を供養した
功徳で母を救う事が出来たという言い伝えがあり、地獄に墜ちて苦しんでいる靈を救うための供養な
のです。でも日本式に考えるならば、あくまでも帰って来る祖先の精霊を大切に接待し、また追善回
向をささげて名残を惜しみながら、あの世にお見送りする行事として心を込めて行ってはどうでしょう

 お盆にはご先祖様が私たちのもとへと帰って来られます。門前で焚く迎え火、各家の軒先または
精霊棚に灯された提灯のあかりを頼りに帰って見えるのです。お迎えする私たちは飾り付けをし、数
々の食べ物、多くの果物などのお供えをして、ご先祖さまのお帰りを心待ちにします。また、ご先祖
さまが帰って来られるのに合わせて、故郷に帰省される方も多いことと思います。初めて我が家に
帰省した時には、家族の温かい笑顔に、ほっと安らぎを覚えられたことと思います。
 お盆に家族や親族一同がつどい、灯をともしてご先祖さまをお待ちする。そのような心温まる場所
だからこそ、ご先祖様も喜んで帰ってきて下さるのではないでしょうか?お盆の供養は{施し}に通
じます。それを仏教では布施と申します。布施は本来わが身の欲を捨てる修業であると説かれてい
ます。お盆の務めをしっかりと行う事は、ご先祖様の供養をすると言う意味と、自らの心を整える修
業を務めることに通じるのではないでしょうか。

 {死んでから仏になるは いらぬもの 生きたる内によき人となれ}

 一休禅師の詠まれたお歌だそうですが、お盆に集われた懐かしいお顔の皆様方、ご先祖様への
感謝の供養と共に、お盆を機会に自らを省みて、周りに温かい人の輪を作れるように日々を務めて
まいりましょう。


合掌

平成26年8月5日

■秋彼岸の訪れ――平成26年9月

 今年のお盆参りは8月10日の台風に見舞われ、棚経のお手伝いをお願いしているお坊様方は猛
烈な吹き降りの中、土地が低い所は道路の浸水に出会ったり、大変な思いをしてお参りを続けて下
さったようです。
 例年のお盆棚経はいつもじりじりと照りつける太陽のもと「暑い!暑い!」の最中のお詣りですが、
今年は天候不順で思うにまかせぬ日々が多く、やはりお盆は暑いお参りの方が、良いのかもしれま
せん。

 お盆が明けて圓満寺の万灯供養法要がすみ、16日には大文字焼きも小雨模様…とのニュースを
耳にして間もなく兵庫県丹波市や福知山市が集中豪雨に見舞われ、そんなに遠くない地域なのに、
お手伝い出来ない自分が申し訳なく思っていましたが、引き続いて高知・広島の集中豪雨、20日未
明には広島の大規模な土砂災害…大変な事故が起こってしまいました。
 死亡者は70名を超え、行方不明者もまだいらっしゃる…、谷あいの扇状地に開発された住宅を埋
め尽くした土砂と岩石の量、ようやく避難されて以後の生活再建・自宅再建される方々の困難は計り
知れません。本当に他人事ではありませんね。いつここ東播地方も集中豪雨に襲われるかもしれま
せんし、圓満寺は喜瀬川という中小河川のほとりに立っているのですから、そう思ったらつくづく恐ろ
しさを感じます。
 かといって、被害地へのお手助けをどうしたらよいものやら、個人的には赤十字を通じる寄付をさ
せていただく方法しか頭に浮かびません。
 本当に八月集中豪雨被害地の皆様心からお見舞い申し上げます。私達がお手伝いできることが
あったら良いのになあ…と思いながら、生活が立ち直り、一日も早く再出発されるようお祈り申し上
げます。
 九月の声を聴くころから東京を中心に「デング熱」が発生し、各地に患者が増えつつあります。蚊
を媒体とする伝染病とか、私達一人一人も予防に充分留意しなければなりません。

 色々な出来事に出合いながら九月は秋彼岸の季節――春彼岸・春分の日は「自然を讃え、生物
を慈しむ」、秋彼岸・秋分の日は「祖先を敬い、亡くなった人を偲ぶ」と言う意味があり、太古の昔から
先祖をうやまい、豊作に感謝してきた日本の文化から影響を受けた大切な行事です。お彼岸の中日
(秋分の日)の前後三日間あわせて一週間はお墓参りやお寺で先祖供養を行い、ご先祖様に感謝し
併せて、自分を振り返り心を整えるよき数日といたしましょう。
 圓満寺の秋彼岸法要は9月20日〜23日午前の期間中相務めます。(23日午後3時よりは圓満
寺舎利殿・舎利宝塔合祀祭供養法要を行います)

 私事ですが、8月お盆始まりのころから住職がラクナ梗塞、引き続き副住職が脳腫瘍を患い、住
職は退院しましたが、副住職は手術後入院中です。何とか頑張って復帰して欲しいものです。

 {逆 境}――小藪実英僧正作品集より
  寂しさはものの真実を見抜く力 悲しさは人のやさしさを知る力 苦しさは自分を強くする力
    逆境の中で人は成長し 逆境の中で人生は深まっていく

   

合掌

平成26年9月8日

■十月に思うこと――平成26年10月

 十月に入り、日中の暑さはさりながら、吹く風は爽やかに、ようやく中秋の気配が訪れてまいりまし
た。ここ播磨は幸いなことに集中豪雨の被害からも免れて穏やかな日々を過ごしております。
 ところが先月の広島市の土砂崩れ被害に心痛めている間もなく、兵庫区の幼女誘拐殺人事件、先
月二十七日には信州御嶽山の火山噴火により47名の方々が死亡、行方不明の方が把握できている
だけで16名、未だ被害の全貌は判明しませんが、戦後最大の火山噴火事故となってしまいました。


 地元の加古川市・播磨町に住まわれる被害者の方もあり、圓満寺でもお葬式を務めさせていただ
いたのですが、ご遺族をどのようにお慰めしたらよいのか、お声をかける言葉がみつかりません。返
す返す亡きお方の御霊安かれと祈り、供養をつとめるばかりです。
 しかしながら、活火山とはいいながら、山岳信仰で修業の山、海抜3000メートル級と言っても、比
較的登りやすい山、秋には全山紅葉に彩られ休日には皆さん楽しみに登山されてでしょうに、本当に
予想も出来ない大災害…、大自然を侮らぬようにとの神々の警告なのかもしれませんが、いつも科
学の成果や時代の繁栄に溺れ、不遜な人間たちの性癖にお灸をすえられたような気がしてなりませ
ん。
 御嶽山頂上で噴石や火山灰にまみれて無念の死を遂げた死者の霊の安寧を祈り、けがをされなが
ら生還された方々は、一日も早く立ち直り元気でいきていただきたい。また危険を顧みず、被害者の
為に捜索活動に活動を続けておられる消防隊、警察官、自衛官の皆様に敬意を表し、無事に職務を
全うされるよう、お祈りいたします。

 このせつ、神戸市長田区の美玲ちゃん殺人事件やラーメン店でトラブルの結果相手を踏み殺した
事件…人間の仮面を被った鬼畜の仕業としか考えられませんね。思えばここ半年余りでも、予期せ
ぬ災害や不本位な事故や事件の巻き込まれて亡くなる方がたくさんいらっしゃいました。このような
浮かばれぬ靈を供養するのも我々お寺の人間の務めではないかと、強く思う今日この頃でした。

 今月の「よもやま話」は暗い話題で、読者の方もブルーな気持ちになられるかもしれませんが、ご
めんなさいね。
 7日から高野山に登り、お大師さまのおひざ元で、御詠歌講習会に参加してきます。11月は弘法
大師さまのお陰をいただいて、もうちょっと明るい話題をご披露できたらなあ…と思っています。
 では また…。

合掌

平成26年10月6日

■「10月から11月へ思う事」…付「十夜法要ご案内」――平成26年11月

 ここ数年夏の暑さが長く続き、ようやく一気に秋の気配が訪れましたが、紅葉の季節を楽しもうと御
嶽山に登られた人々が噴火の被害に出会い六十余人の方が命を落とされました。
 このような始まりで「よもやま話」を書くのは不本意ですが、被害に遭われた人々の為、消防・警察
・自衛隊の皆様が命がけで救助活動を行われた姿を忘れずに、我々も関心を持ち自分でできる事で
お手伝いしなければなりません。
 天台宗の宗祖伝教大師最澄さまは「 忘己利他(もうこりた) (自分を忘れ他人に尽くす)」という教えを広められ
たそうですが、それこそ「菩薩の心」…我々は自分に甘く周囲に厳しく対応する傾向に陥りがちです
が、時には自分に執着する心から離れ、心を広やかに保つ時間を持てたら、謙虚な心、人にやさしく
する心、奉仕する心が生まれてくるのではないでしょうか。

 今夜は上海で開催されているフィギュア中国杯大会での羽生結弦選手の演技をテレビ観戦しまし
た。演技前の直前練習で中国選手と衝突し、二人ともけがをしながら、フリーの演技を滑り切った姿
に感動し涙を抑えられなかったのはきっと私だけではないでしょう、一日も早くけがを回復してまた美
しい演技で私たちを楽しませてほしいものです。
 それにしてもあの若者の精神力、責任感、スケートに打ち込む姿勢に敬意をおぼえました。応援し
てくださった不特定多数の人々への恩返しのために、出身東北の大震災・津波被害者を応援する為
に…の心が秘められているとの事が報道で伝えられていますが、ひたすら目指すものを追い求める
姿勢を私は学びたいとおもいます。

 さて他に私の心に懸かること…九州電力川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)が再稼働の
見通しとなったニュースが新聞第一面に掲載されておりました。原子力発電所だから鹿児島県でも
辺鄙なところ…産業も育ってなくて、地元の要望では原発再稼働が必要との声があるそうですが、
それにしても危険やなあ、地元の為に果たして良いことなのだろうか???と考えてしまいます。私
の気持ちから言えば、唯々恐ろしい、背筋が寒くなるような恐怖心が襲ってきます。
 日本の産業振興の為に必要なのかもしれませんが、「福島県」の人々の苦しみを国民に再度味わ
わせてはいけないと思います。桜島の火山も近いのに、御嶽山のような噴火事故が起こればそれこ
そ大変なことになってしまいますが……国民の安全を大切に、思いやりのある政治・行政を行ってほ
しいですね。

 十夜法要の御案内が最後になってしまいました。
11月22日(土)13時から十夜法要の催しを始めます。13時から布教師さまのお話「幸齢者・光齢
者について」と題して素敵なお話が伺えると思いますので、期待していてください。14時から十夜法
要・先祖供養法要のはじまりです。
 十一月は豊饒の季節・収穫の季節ですが、今年の実りの収穫物を感謝の心と共に本尊様にお供
えして、ご先祖供養を共に行う有り難い行事です。どうぞ皆様お揃いでお参り下さい。お待ち申し上
げております。

合掌

平成26年11月10日

■「ここ一年の思い(新年のご案内)」――平成26年12月

 雨上がりと共に烈風を携えてたちまち師走が訪れてまいりました。錦繍の落葉に彩られていた大
地が、吹きすさぶ木枯らしの為に、道端に掃き寄せられて無残な姿をさらしています。またここ数日
はシベリアから寒気が下りてきて、日本海側や四国でも猛吹雪、あちらこちらで死亡者や雪害で孤
立した部落がでて、早く救出されるように祈るばかりですが、ここ播磨地方でも、頬にあたる冷気に
身の引き締まる思いで、日々を過ごしています。


   

 あっという間の師走の訪れ…もう2015年も間近ですね。今年も様々な出来事に見舞われました。
予期せぬ出来事は繰り返される天災…広島の集中豪雨による土砂災害、御嶽山の噴火災害では
決死の救出にも関わらず今も行方不明の数人の方が山に眠っておられます。

 不安な出来事は尖閣諸島や小笠原諸島周辺での中国とのトラブル、エボラ出血熱やイスラム国
のテロ…、原発再稼働の是非、3年目に入った東日本大震災事故のその後、消費税8パーセント増
税…、世の中に蔓延する不況感、沖縄県知事選に示された県民の日本政府への怒り、普天間基地
の辺野古移設はどうしようもないことかもしれませんが、きっと沖縄の人達はお金じゃないんでしょう
ねえ。どうしたら誠意を以って対応できるのでしょうか??

 明るい話題はノーベル物理学賞を日本人3氏が受賞されたこと。テニス錦織圭選手がグランプリフ
ァイナルへ出場、横綱白鳳の32回目の優勝「角界の父に恩返しが出来た。日本の魂と相撲の神が
認めてくれた結果だと思う」常に精進して前進する横綱から発せられた言葉に感動しました。

 11月に入って高倉健さん、菅原文太さん、二人のスターの訃報がもたらされました。立場は違って
も背筋をピンと張った、男らしいぶれない生き方に尊敬を覚えます。
 健さんの死亡発表に添えられた言葉「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」きっと人生訓と
して生きる支えとなった言葉と思いますが、私など、やはり『精進』は苦しい!!まして精進を続ける
のは本当に忍耐ですよね。勿論成功者だから讃えられる言葉とは思いますが、まさに健さんの生き
方として「辞世の句」として経緯を覚えました。
 菅原文太さんの事を私は良く知りません。映画人として活躍の頃はましてわかりませんが、東日
本大震災の被害者の救済や、土地を開拓して有機農業の法人の育成に尽力されたこと、自分の意
見を社会に発信されていたこと…社会のリーダーとしての姿勢に敬意を覚えました。
文太さんの言葉だそうですが、「私は人間の命が羽毛のごとく軽く扱われるのが許せない!」
 健さん文太さん、お二人をよく知っているとは申せませんが、「虎は死して皮を残し、人は死して名
を残す」ご冥福をお祈りします。

 また14日には総選挙が行われますね。選挙権は国民の権利?それとも義務? 何ともコメントで
きない思いですが、でも投票には行かなくては・・・。

 さて2014年も残すところ20日余り…私たちは心をあわせて、大晦日までに新年に降臨して一家
の安全を守って下さる歳神様をお迎えする準備を調えましょう。
 歳神様は祖霊神であり、田の神・山の神でもあります。その為、歳神様は子孫繁栄や五穀豊穣に
深く関わり、人々に健康や幸福を授けて下さるとされていて、「お正月さま」「歳徳神」ともよばれてい
ます。私たちは歳末の大掃除から門松や注連飾り鏡餅やお屠蘇他色々取り揃え、大晦日と新年が
明けるのを待ちうけます。
 寺院では午前零時の手前から除夜の鐘を突き、百八回の鐘と共に心の塵を払い心清々しく新年
を迎えますが、静かな夜更けに突く鐘の荘厳な響きは、歳神様を迎える聖なる時にいかにもふさわ
しく感じられます。そして年が明け、元日「修正会」をむかえます。

 正月は「正す(ただす)月」「一年の計は元旦にあり」一年の始まりに,過ぎ去った年の反省をし、新
たな一年のために心整える機会とされては如何でしょうか。
圓満寺では大晦日から正月三が日修正会で皆様をお迎えいたします。どうぞお参りくださいませ。

合掌

平成26年12月9日